○子猫に首輪はいつから？

 新しい子猫を迎えると、飼い猫だと分かるように名前入りの首輪をつけたくなるでしょう。しかし、あまりに小さい子猫に首輪をすることは、大きな負担になる可能性もあります。そのため、生後2～3ヶ月くらいを目安に、身体がしっかりとしてきた頃以降につけるのが一般的です。ただし、行動範囲がまだ狭い子猫や成長速度がゆっくりの子猫には、急いでつける必要はありません。

○首輪のタイミングと動物愛護管理法

 日本には動物愛護管理法があり、虐待の防止や動物を正しく取り扱うことの大切さの他、飼い主の責任などについても定められています。昭和48年に制定後、数度に渡る改正があり、一番新しいものは2019年の令和元年版です。

 これまでは、生後49日以降ではないと犬猫の販売はできませんでしたが、最新の改正ではさらに長く生後56日以降と定められました。これは、「生後おおよそ2ヶ月は親から離してはいけない」ということでもあります。

その理由に、

• 母乳による成長が必要なこと
• 親や兄弟から社会性を学ぶこと

があります。

 これらが行われないと、問題行動を起こしたり生育に問題があったりと、健全な成長を阻害する危険が高まります。この期間の子猫はたいへん可愛らしいため、ついつい遊んだり世話をしたりと手をかけたくなりますが、子猫のためにはなりません。最悪の場合、親猫の育児放棄にも繋がるため、できるだけ見守ることにしましょう。そうした意味でも、生後2～3ヶ月を過ぎる頃までは、首輪をすることも控えるとよいでしょう。

○首輪の重さも要チェック！

 首輪はいくらかわいくても、あまりに重いと子猫のストレスになってしまいます。具体的に体重の4～5％以内に抑える必要があるとする論文も発表されています。特に子猫の場合は、2～3ヶ月が経過していても、大きさには個体差があるため首輪の重さには注意が必要です。そろそろいいだろう、このくらいならいいだろうと安易に考えるのではなく、体重の管理をしながら子猫に合ったものを選ぶようにしましょう。

○子猫の首輪デビュー時に気をつけること

●デザイン性よりも安全性
固い素材や通気性の悪い素材は避けましょう。首に違和感がある、肌が痒くなり荒れるなど、ストレスの元になります。

●少しずつ慣らしながら
いきなり長時間つけるのではなく、しばらくの間は異変がないかなど様子を見ながら慣らすようにしましょう。

●サイズを合わせよう
サイズは月齢で決めるのではなく、首のサイズに合ったものを選びましょう。きつすぎるのは問題外ですが、緩いものも毛づくろいの時や遊んでいる時に口に引っかかってしまい、猿ぐつわ状態となる危険があります。サイズが合わないと思わぬ事故を起こしかねません。首と首輪の間は人の指で2本分の余裕があること、緩くなったらこまめに調整することを心がけましょう。